通風孔フィルターで「花粉」「大気汚染」「PM2.5」から身を守ってみた話
空気からは逃げられない。
1960年代に比べて大気汚染は軽減してるが、現在でもPM2.5や花粉などの諸問題はみられていてる。
24時間換気がついているマンションで、通気口にフィルターをつけることで空気の清浄化につながる可能性がある。
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1 空気からは逃げられない
1-1 生きることは呼吸をすること
生きていくためには何が必要でしょうか。食べる、眠る、遊ぶなど思いつくことはたくさんありますが、呼吸をすることは必要です。
人間が亡くなるときに「心肺停止」は確認することの一つであり、呼吸することは生きることそのものと言っても差し支えないと思います。
呼吸するときに、何をしているのでしょうか。
呼吸の目的は吸気中にある酸素を取り込むことです。酸素を灰に送り込むことで、血液中の酸素濃度を上げます。体の隅々に酸素を届け、動くためのエネルギーを作り出すことができます。
純粋にきれいな空気を吸えればいいのですが、そういうわけにはいきません。
空気を吸うときには、空気中にあるその他の物質を一緒に吸い込むことになります。
喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、花粉症など呼吸と関連する疾患は多数あります。
1-2 有名な大気汚染病の四日市ぜんそく
大気汚染というと、煙突からもうもうと出る煙などを想像することが多いのではないでしょうか。
実際に工場や発電所から出る煙などは、呼吸器疾患の原因になりやすいものです。
有名な大気汚染による公害病としては、四日市ぜんそくがあげられるのではないでしょうか。
1960年代、三重県に石油化学コンビナートである四日市コンビナートが誘致され、そこから亜硫酸ガスが大気中に排出されました。それにより風下に住む人たちに集団喘息が発生。結果、四日市ぜんそくは四大公害病の一つに数えられるほどとなりました。
こういった公害病を受けて以降は、法律などによる規制を設け公害や健康被害が起きないように日本は環境保全に取り組むようになります。
結果、大気汚染がなくなるということはないものの、公害病と呼ばれるほどのものは起きにくくなっているのが現状です。
1-3 大気汚染は身近にある
では大気汚染はもう起きていないのかというと、そうではありません。
規制は設けられているものの工場や火力発電所などからの排煙、自動車などによる排ガスなど大気汚染となるものは、私たちの身近にあります。
大気汚染を減らしたいものですが、私たちが文明的な生活を送るためには、工場、発電所、自動車を切り離すことができないというのが実情です。
大気汚染を減らすためには、産業活動を止めればいいものです。でも今更、スマホを辞め、冷蔵庫のない、移動はあっても自転車といった生活レベルに戻るのは難しいですよね。
そのため、文明社会で生きていくためには大気汚染はある程度起きているものとして生活していく必要があります。
2 大気汚染と喘息や花粉症
2-1 花粉症や呼吸器疾患にかかっている人の数
呼吸器疾患には喘息やCOPDなど複数の疾患があります。
COPDによる死亡率は頭打ちになりつつありますが、2017年で最高値が出ています。COPDの原因は主にタバコです。大気汚染とは直接は異なりますが、肺に有害物質を入れる危険性がわかるかと思います。
日本におけるCOPD死亡者数(1996-2017年)
花粉症にかかっている人はどれくらいいるのでしょう。
厚生労働省の疫学調査では、全国平均で全国平均では15,6%の有病率でした。日本の人口は約1億2000万人ですので、日本全体で約1900万人が花粉症に罹患していることになります。
地域別の有病率では東北13.7%、北関東21.0%、南関東23.6%、東海28.7%、北陸17.4%、甲信越19.1%、近畿17.4%、四国16.9%、中国16.4%、九州12.8%で北海道、沖縄はごく少ない有病率です。
関東~東海地域にかけて特に罹患率が高いことがわかります。東海地域においては、100人いたら25人は花粉症というレベルです。
花粉症の有病率は、10年前に比べて10%以上上がっているというデータもあり、また最近は子供の花粉症が増えてきているようです。引き続き注意が必要な疾患であることには間違いないようです。
喘息についてはどうでしょうか。
厚生労働省の調査によると、喘息患者は日本全国で、患者数は450万人。
小児の6%、成人の3%が気管支喘息とのことです。
そして現在も、喘息患者は世界的に増えているというのが実情のようです。
2-2 大気汚染の影響を減らすと症状の軽減につながる可能性がある
COPDに関してはタバコが主な原因です。
一方で、花粉症や喘息などは複数の要因があるものの、大気汚染や花粉が悪化因子につながることがわかっています。
喘息が引き起こされるときには、アレルギー反応による場合と、やアレルギー反応以外の因子によって起きる場合があります。原因を除去したり、避けるように心がけることが重要です。
- アレルギー反応によるもの … ダニ、ほこり、カビ、ペットの毛、花粉など
- アレルギー以外のもの … かぜなどの感染症、大気汚染、たばこの煙、天候、運動、ストレスなど
花粉症の原因は、スギなどの花粉によるアレルギー反応です。
直接原因は花粉によるものですが、それ以外に食生活の変化、腸内細菌の変化、感染症の減少、大気汚染、喫煙などが花粉症患者の増加に影響しているとされています。さらに春先においては、中国からの黄砂やPM2.5も影響していると考えられています。
室外においてはマスク等で対応していくこととなるかと思います。
が室内でマスクをし続けるのは、現実的ではないですよね。
室内の空気を清浄化するにはどうすればいいのでしょうか。
3 家の中の空気をきれいにする方法
3-1 室内の空気を清浄化する方法
室内の空気を清浄化するにはどうすればよいのでしょうか。
- 観葉植物を置く
- 湿度を保つ
- 空気清浄機を置く
- 通風孔にフィルターを付ける
等が考えられます。
通風孔のフィルターを付けた場合、これだけの汚れを防ぐことができることがわかります。(参考:OM Solar House様)
3-2 通風孔にフィルターを取り付けてみた
我が家は集合住宅で24時間換気が常に回っています。入居した時より気になっていたのですが、中古で買ったためかフィルターが一切ない。外と中が直接つながっていたんですよね。
そんなわけで、フィルターを使ってみました。
東洋アルミのフィルターを室内用と室外用の両方を使ってみました。
室内用
室外用
フィルたんっていうキャラクターのようです。とってもかわいいですね!
実際に張ったところです。
室外用フィルターです!きれいに貼れています?
室内用です!フィルターの本来の位置に張っています。
通風孔の周りに張っているのは、壁紙の黒ずみ防止用のシートです。
本来の使い方ではありませんが、私はフタ側にもフィルターを付けています。
それを合体させるとこうなります!
どうでしょうか。
空気抵抗が大きくなれば、その分汚れもキャッチできると思い2枚重ねにしてみました。
今回は写真を撮り忘れてしまいましたが、我が家では2か月もすると真っ黒になり、油汚れ?でべたべたするようになります。
高速道路が裏側を走っているせいかもしれません。
我が家では子供が軽度の喘息でしたが、最近ではよくなっています。
フィルターの効果ですと言い切るわけにはいきませんが、室内の空気の浄化もよい影響の一つではと考えています。
ご自身やご家族が、喘息などの呼吸器の疾患、花粉症などのアレルギーの疾患をお持ちの方は、通風孔フィルターも検討材料の一つに挙げてもいいのではないでしょうか。
まとめ:通風孔フィルターは家の中の空気の清浄につながる(と思う)
私たちは生きていくうえで、呼吸をすることをやめるわけにはいきません。
空気のきれいさは、呼吸器の疾患やアレルギーに影響することがわかっています。
室外の空気はどうすることもできませんが、室内であればできることがあります。
特にマンションなどで24時間換気を利用している方は通風孔がついています。そこにフィルターを付けることで室内の空気の清浄化につなげることができます。
自分自身やご家族様に悩みがある場合、一度は検討してみてはいかがでしょうか。